2012年3月21日水曜日

異郷の地での独り暮らし-2-花見ツアー

今日は朝からずっと青空が広がって、あの雨と雪が続いた数ヶ月がウソみたい

昨日捌(さば)いた鯖の頭と臓物を円山川の畔に捨てに行った
思った通り数羽の鳶が頭上を旋回。その場を少し離れる
ルクル回り直ぐに滑空して入れ替わり降りてきて瞬く間に平らげた

 

一昨日で勤務を終えた派遣の板さんが最後に二日連泊して
今日の昼過ぎに帰っていった。彼はそのまま仙台に向かった

17日の土曜日から今日まで僅かやけど連日泊り客があって

 
今日は久しぶりにまた独りの生活に戻った

春が顔を出したような空の青さと太陽の暖かみに誘われて
弁当を作り、缶ビール二つと携帯ノコにナタをカバンに詰めて
大谷川向こうの東山公園に出かけた

JazzBar & お宿 街山荘・城崎温泉 から徒歩5分ほどやから
まるでクマ専用の庭みたい

頂上に長いベンチがあって
そこに座ると眼下に円山川のゆったりした流れの向こうに河口が見える
そこから日本海が広がり岬と岬の間から海を望める

 
ビールを飲んで弁当をほおばる
小鳥達の声、少しひんやりした風が木立の間を抜けてくる
のどかな日和の下で桜の蕾みが薄いピンク色で可憐についている

 
頭上に二羽のトンビ
着かず離れず大空で遊ぶ姿は恋する二羽が楽しく戯れているかのよう

見ていたら、独りという自分かしみじみ浮かび上がってきた
お客は来る。夜遅くがほとんどで、それ以外は独りきりの毎日
独りを愉しむ気持ちと影のように付きまとう侘しさが交差して

これが良いのか悪いのか、妙に複雑な思いに包まれた


明日も古い付き合いのオバサンが一人で泊まりに来る
今週末は予約が少し膨らんで9人もお泊りいただける
お宿の仕事が少しずつ増えてきて、良かったなぁと

気持ちを取り直して

桜の木に絡んだツタをノコとナタで断ち切る
強そうで弱い桜の木。この冬の重たい雪で各所で枝が折れている
そこへ太いツタが勢いよく締め上げている
ツタのなすままに放置しておけば、いずれは幹ごと折れる

後、三週間もすれば満開を楽しめるはずや
普通の観光客は大谷川の桜並木を愛でにいくやろう
東山公園の桜は花見の穴場と思うので

お客に呼びかけて
『城崎温泉・花見ツアー』を企画しようと思っている

それもあるからこそ大切に保護していかなアカンやろう