城崎温泉・街山荘はお泊りのお客さんがないと平日はヒマなんです
昨夜とてそれぞれ一人で来た三人のお客さんだけで
深夜12時過ぎまで盛り上がって終わったかなと
1時も過ぎ、ほな看板入れてポチポチ終いますかと
その割にはうだうだしてて看板も入れず電気も点けて独り酒
と、ドアの外で女子たちの声がした
「まだやってますか。何時までですか?」
「どうぞどうぞ、適当に遅くまでやってますからどうぞ」
三人の女子が入ってきて店の中をキョロキョロ
「うわーっエエ感じの店!」
なんと沖縄から来たちゅうやん
城崎温泉・街山荘で沖縄の観光客は初めてでござる
打ち解けて一緒に飲みながら沖縄の話を聞かせてもらったり
その内三人さん共が城崎温泉に来たら雪が見えると思ったのに
そやけど、ここんとこ雪はありませんなぁ
沖縄では雪は望みようもないもんな
「よっしゃ、オレに任せて。明日雪のあるとこへ案内しますがな」
「えっ、この近くに雪のあるとこがありますか」
神鍋スキー場までやったら車で多分40分くらいやろ
そこへ案内すると約束したらえらい喜んでくれたぞ
明日、宿のチェックアウトを終えたらまたここへ来ると約束
「でも、どうしてそんなに親切なんですか」
何を言うてますねん
オレは昔から沖縄とアイヌへの思い入れは人の何倍持ってますんや
何にもエエことなしでずっと日本の犠牲になってきたやん
そやから、その人たちのタメに出来ることはさせて欲しいねん
宿のチェックアウトは朝の10時
えらいこっちゃ、寝過ごしたらアカン。アラームを9時に設定
お宿とJazzBar街山荘ではチェックアウトみたいな野暮なもんはない
だいたい、泊りお客さんはこのバーで飲むのが目的の方が圧倒的に多い
そやから、翌日は昼近くまで寝るのが当り前
チェックアウトなしがお宿とJazzBar街山荘のうりものですわ
今朝
アラームが鳴る前に目が覚めた
宿の前の県道3号線を行きかう車のエンジン音は絶え間がないが
それでも音を吸い込んだ澄んだ静けさを感じ取った
部屋を出て中庭の窓から屋根を仰ぐと
何と10㌢ほどの積雪と更に雪はかなり強く降り続けていた
直ぐに外へ飛び出し円山川の堤防に出た
一面の雪景色
神鍋スキー場まで行くことはあるまい
あの人達はこの雪の何処かで童心に戻っているコトやろう
記 原田 譽志男(よしお)
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