チョッとバテ気味ながら早々休んでばっかりもおられへん
4mの重い丸太を引きずり出して寸法通りにチェーンソーで切る
意図も簡単に切れて片割れがドサッと床に落ちる
両端に墨を打ち、丸ノコで切り落とす
ヒックリ返して丸太の表面の皮を剥ぎ曲面カンナーで削る
ホゾを切り、抱え込んで壁にはめ込む
この時が一番力が要り痛めた肩にズンッと圧力がかかる
「よしおちゃん」
突然、背後からオレを呼ぶ男の声
この城崎で「よしおちゃん」と呼んでくれる人は未だ居れへん
振り返る
「おおぉー」
税理士の健ちゃんがニコニコ立っていた
健ちゃんは天満の最終近くに飲みにきて
今はやりのユニクロのジャケットを餞別にプレゼントしてくれた
作業終わったらもうそればっかり着ているほど愛用している
そう言えば、城崎に社員旅行で来ると言うとった
「もう、何しに来たん。今、作業頑張ってるとこや。邪魔やな」
悪たれをつきながら「コーヒー飲もう」と点てた
せっかく来たら何かして帰ったと思わなアカンやろうと
一本の丸太の塗装をやらした
コーヒー飲んだ後は
健ちゃん旅館の隅々まで探検して
「エエとこやん。明日帰る前にまた寄るわ」
「そうか、キレイおねえちゃん連れて来いよ」
「よしおちゃん、エエ歳こいておねえちゃん好きなんやなぁ」
夕方近く電話が入った。ヒデや。
「今夜12時頃、そっちへ行くわ」
「ほうか、オレ、多分寝てるど」
「エエよ。勝手に入るから」
明日は朝から
さくらしゃん、たくみちゃん、お兄ちゃん、ト-マス君が来る
多分アキちゃんも、ヒョッとして難波ちゃんも
皆、続々来てくれる。
嬉しいな
城崎はエエとこでメチャ気に入ってんやけど
何かメッチャ寂しい
信州木島平村では全然寂しいとは思わなんだ
何でやろうと、つらつら考えたら
信州木島平村は周りは森に囲まれ自然ばっかり
クマはそこに自然体で溶け込んでいた
城崎は町
隣近所民家が密集していて人も多い
最近、両隣の人が声をかけてくれる
隣の奥さんに『山麓の炎』を名刺代わりに渡した
奥さん、一晩で読破して痛く感動してくれはった
で、まぁ今はそれだけのお付き合い
森林組合のせいちゃんも時々訪ねてくれる
そやけど下戸でコーヒーだけ
人の住む町に居て独りはつらつら寂しいもんやなぁ
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