【 むせび泣いた熱血医師 】
聾唖の皆さんもバンちゃんも帰ってオレはまた独り
静寂が一挙に辺りを包み夜は更けていく
ホッと一人酒、ウヰスキーのお湯割が体に染みる
もう真夜中の2時近く
看板を消灯しようと立ち上がったと同時に
ドアが開いて壮年のカップルがご入店や
初めての顔やのに普通にカウンターの椅子に
時間も時間、チョッと酔ってるし
どうしよう、断る訳もいかんやろと
「いらっしゃい」
恋人同士ではない同級生
オレは聾唖の新年会の洗い物を始めた
男性はどうやら医師で
自分の医師としての責任感と辛さを女性に話してる
何、この医師、メッチャ真面目やん
酔いのせいもあるんやろか連れの女性に語る内容に
オレは熱いものを感じて頃合いを見て話に混じった
常日頃、ごく希は例外を除いてオレは医者を信用してないけど
貴方のような医者も居てはるんや
彼は何度も生かすことができなかった患者の話を続けた
あの時の処置は精一杯全力を傾けた
それ以上どうすることも出来ず死なせてしまった
自己の非力を嘆き遂にはむせび泣いた
涙はしばらく止まらず嗚咽する
こんなに医者に初めてお目にかかった
44才と言うてた未だ若い
オレはこの人を愛おしく思えて来た
チェ・ゲバラを知らないと言うので
オレはチェ・ゲバラのことをしばらく語った
それから三人で医者としての在り方の意見を交えた
気がつくと間も無く夜明けの4時を回っていた
からほり街山荘 Dining & JazzBARの矢印下︎地図
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